練習や試合のあと、子どもと何を話せばいいの?
ゴールを決めた日なら、
「ナイスシュートだったね!」
でいいかもしれません。
でも、毎回そんな試合ばかりではありません・・・
あまりボールに触れなかった日。
目立ったプレーがなかった日。
負けて帰る日。
そんなとき、うちではあるプレーを一つだけ出して話していました。
すると、息子たちは僕が知らなかったことまで、話してくれるようになったんです。
親には見えていなかった「子どもの考え」が、そこから見えてくるようになりました。
こうしたら、子どもから話してくれるように
うちでは練習や試合が終わったあと、プレーの反省をすることはありませんでした。
それよりも、
「あのドリブル、すごかったね」
「あのスゲーパス、見えてたの?」
「いいシュートだったけど、相手のキーパーもうまかったね」
そんな話から入るようにしていました。
大事にしていたのは、ただ、
「今日、よかったね」
と伝えるのではなく、どのプレーのことなのか分かるように話すこと。
すると、
「見えてたよ」
「あそこ空いてた」
「あっちに行こうと思ってた」
みたいに、自然と話が続いていきます。
たとえば低学年の子に、
「今日どうだった?」
と聞いても、試合全体を振り返って説明するのは難しいと思います。
だから、うちではそういう聞き方はしていませんでした。
それより、
「後半の〇〇くんへのパス、見えてたの?」
「3人くらい抜いたとき、広い方にドリブルしたの良かったね!」
と、ひとつの場面に絞って話す。
そうすると、そのプレーを頭の中で思い出しやすくなります。
思い出したら、子どもの方からいろいろ話してくれました。
ゴールやアシストじゃない! 子どもと「話してほしいプレー」
練習や試合のあとに話すのは、「良かったプレー」についてでした。
そして、「良かったプレー」は、派手なものでなくていいです。
たとえば、
- 適当に蹴らず、ちゃんと見てパスを出した。
- 広い方へドリブルした。
- 顔を上げて周りを見ていた。
- 味方が使いやすい場所へ動いた。
- 最後まで走った。
- 守備に戻った。
- 相手の邪魔ができた。
こういうプレーは、サッカーではとても大事です。
サッカーに詳しくなくても、
「ちゃんと周りを見ていた」
「味方のために戻っていた」
「適当に蹴らなかった」
くらいなら見つけられると思います。
「ゴールを決めた」などの結果だけを褒めるのではなく、その日の小さな良いプレーを見つけてあげて話す。
うちでは、それをとても大切にしていました。
「ナイスプレー」だけでは分からない! 子どもの頭の中
親から見ると、
「いいパスだった」
「いいシュートだった」
だけで終わるプレーでも、実は子どもの中ではいろいろ考えていることがあります。
だから、良かったプレーについて、
「あれ見えてたの?」
「どうしてあっちに出したの?」
と、少し詳しい部分まで聞いていました。
すると、
「空いてたから」
「相手がこっちに来たから」
など、本人なりの理由が返ってきます。
僕は、この会話がすごく大事だと思っています。
親が、
「空いてたもんね」
「相手がいたもんね」
と答えを勝手に決めるのではなく、
子ども自身に、そのとき考えていたことを話してもらう。
そうすることで、本人の中で、プレーを整理しやすいと思っていたからです。
良かったプレーの話は、こんなトレーニングにもなる
うちで良かったプレーについて話していたのには、もう一つ理由がありました。
僕は、良かったプレーをもういちど頭の中で思い出すこと自体が、イメージトレーニングになると思っていたからです。
試合中、判断しなければいけない場面では、ゆっくり考えている時間はありません。
そんなとき、頭の中に残っているものが、
「失敗した」
「取られた」
という悪いイメージばかりより、
「味方を見てパスできた」
「空いている広い方へ運べた」
「キーパーを見てシュートできた」
という良いイメージの方が、次のプレーにつながりやすいと思っていました。
だからうちでは、ミスの話はしないで、うまくいったプレーをもういちど言葉にして、頭の中に残すことを大切にしていました。
「ナイスシュート」の裏で、息子はここまで考えていた
息子がシュートを決めたとき、あとからその場面について話したことがあります。
僕から見れば、
「うまく浮かせたな」
と思うループシュートでした。
でも、息子に聞いてみると、
「キーパーが止まったままだったら抜こうと思ったけど、キーパーが一瞬止まったあと、またこっちに来たから、浮かせば入ると思った」
というようなことを話してくれたことがあります。
あとで動画を見てみると、本当にキーパーが一度止まって、そのあと前に出てきていました。
親から見れば、ただの「ナイスシュート」。
でも息子の中では、
キーパーを見る。
抜くことも考える。
もう一度出てきたのを見る。
浮かせると決める。
そこまで考えていたんです。
これを聞いたとき、
結果だけ見ていても、子どもが何を考えてプレーしていたのかは分からないんだな
と気付きました。
だから僕は、そのプレーについて、もう少しだけ詳しく聞くようにしていました。
アドバイスは、どのタイミングがベスト?
もちろん、僕もまったくアドバイスをしなかったわけではありません。
ただ、順番を大切にしていました。
まず、具体的な場面を絞って「良かったプレー」を思い出してもらう。
息子が、
「こう思った」
「ここが見えてた」
と話す。
そのあとで必要なら、
「あれで十分良かったけど、反対側も見えたらもっといいかもね」
と足してあげる。
いきなり、
「もっと逆を見なきゃ」
と答えのように渡さないようにしていました。
まず、本人が何を見て、何を考えていたのかを知る。
そのあとで、子どもが話してくれたのと違う選択肢があれば、少しだけ広げてあげる。
うちでは、子どもが自分の考えを話してくれたあとが、アドバイスをする一番いいタイミングだと思っていました。
まとめ|「良かったプレー」を一つでいい
練習や試合のあと、何を話せばいいのか迷ったら、サッカーの専門的な話をする必要はないと思っています。
うちでは、
「あのスゲーパス、見えてたの?」
「あのドリブル、すごかったね」
みたいに、良かったプレーを一つだけ具体的に出すことをしていました。
その方が場面を思い出しやすかったからか、子どもの方からいろいろなことを話してくれました。
親にはただの「ナイスプレー」に見えても、子どもの中にはちゃんと理由がある。
親が見えていないものがある。
親が思ってもいなかったことを考えていることもある。
それを聞いてあげる。
振り返りは、反省会じゃなくてもできる。
僕は、良かったプレーについて親子で話す時間も、子どもが自分のプレーを理解していく大切な時間だったと思っています。

