体験練習は「子どもを試す場」ではない|入団前に親が確認したい5つの環境チェックポイント 

少年サッカーの練習を見守るコーチとプレーする子どもたち 少年サッカーのチーム選び・スクール選び

子どものサッカーチームを選ぶとき、多くのチームでは体験練習に参加できます。

でも、実際に体験練習へ行ってみると、

「何を見ればいいんだろう?」

と思う親御さんも多いのではないでしょうか。

特に、サッカー経験のない親御さんだと、技術的なことはよく分からないかもしれません。

僕も、少年サッカーのチーム選びでは、親が全部を見抜くのは難しいと思っています。

それでも、最初に入るチームの空気や環境は、その後の子どものサッカーへの向き合い方に大きく影響すると思っています。

だからこそ、体験練習で「何を見るか」を少し知っておくだけでも、チーム選びの判断はしやすくなります。

ただ、サッカーに詳しくなくても、確認できるポイントはたくさんあります。

うちの息子たちは、2人とも保育園の年中から地域のチームに入りました。

正直に言うと、戦略的に選んだわけではありません。

最終的には、妻がママ友に誘われたチームへ入った感じでした。

ただ、今振り返ると、最終的に入ったチームの空気は、息子たちにかなり合っていたと思っています。

いくつかの体験練習に参加しましたが、体験練習は、子どもがチームに試される場ではないと思っています。

むしろ、親である僕たちが「このチームは、わが子が前向きにサッカーを続けられる環境か」を見る場だと、今は思っています。

この記事では、少年サッカーの体験練習で親が確認してほしい5つの環境チェックポイントについて、うちの経験をもとに書いていきます。

1つ目|練習メニューより先に、子どもの表情を見る 

体験練習に行くと、練習内容や強度が気になったりします。

どんな練習をしているのか。
どれくらい走るのか。
ボールをたくさん触れるのか。
コーチがどんな指導をしているのか。

もちろん、それらも大事です。

でも、最初に見てほしいのは、練習メニューよりも子どもの表情なんです。

緊張しているのか。
楽しそうなのか。
怖がっているのか。

ここはかなり大事だと思っています。

最初の体験練習で、子どもがいきなり上手く練習メニューをこなせる必要はありません。

むしろ、初めての場所なら緊張して当たり前です。

周りの子の名前も分からない。
コーチの声にも慣れていない。
練習の流れも分からない。

そんな状態で、最初から自然に動ける子ばかりではありません。

だから、上手くできたかどうかよりも、

「練習に溶け込めてるか」

を見た方がいいと思います。

真剣な眼差しか。
コーチの声かけに、理解できている表情か。
チームメイトの言葉に、表情が暗くなってないか。

こういうところに、そのチームが子どもに合うかどうかのヒントがあります。

体験練習は、子どもを試す場ではなく、環境を見る場です。

僕たち親が見るべきなのは、

「練習メニューを上手にこなせたか」

ではなく、

「練習中、表情が暗くならなかったか」

だと思っています。

2つ目|ミスしたときのコーチの声かけを見る 

体験練習でコーチを見るなら、うまくいっている場面よりも、ミスした場面を見た方がいいです。

子どもが良いプレーをしたときに褒めるのは、どのコーチでも比較的しやすいと思います。

問題は、ミスをしたときです。

たとえば、

パスミスをした。
シュートを外した。
ボールを奪われた。

そういう場面で、コーチがどう声をかけるのか。

ここにチームの空気が出ると思っています。

もちろん、サッカーなので厳しい声が必要な場面もあります。

危ないプレーをしたとき。
話をまったく聞いていないとき。
仲間に対して良くない態度を取ったとき。

そういう場面で注意するのは当然だと思います。

でも、ミスそのものに対して、どのような声かけをするのか。

サッカーは足でするスポーツなので、僕はミスは出るものだと思っています。

だから、

「よく見えてたよ」
「今のもOK。逆は見えてた?」
「次は落ち着いてシュートしてみよう」
「そこで奪われたらどうかな?」
「どうしたら奪われなくなるかな?」

というように、子どもが次に向かえる声かけをしているか。

ここは見ておきたいところです。

小学生の年代では、ミスは普通に何度も起こります。

そのとき、怒られることを怖がってプレーするようになると、子どもは思い切ったプレーをできなくなっていきます。

監督に怒られないプレーを選択していってしまいます。

僕の知り合いのお父さんは、それを感じて、お子さんが息子のチームに6年生の途中で移籍してきました。

やっぱり、

パスを出すのが怖くなったり
ドリブルで仕掛けるのが怖くなったり
ボールを受けるのが怖くなったり
失敗しないプレーばかり選ぶようになってしまうと、

子どもの成長には、つながりにくいと思います。

なので、体験練習で見るべきなのは、コーチが優しいか厳しいかではなく、一つひとつの声かけが、子どもを次のプレーに向かわせているか。

ここに気を付けて観察すると、チームの育成の考え方が少し見えてくると思います。

3つ目|子ども同士の空気を見る 

うちの子たちが保育園の年中でチームに入ったころ、上の学年の子たちが自然に声をかけてくれる場面がありました。

並ぶ場所を教えてくれたり、順番を守れるように声をかけてくれたり、できたときに応援してくれたり。

あの空気はかなり大きかったと思います。

少年サッカーでは、コーチだけでなく、子ども同士の空気も大事です。

体験練習に行ったときは、子ども同士がどんな関わり方をしているかを観察してみてください。

ミスした子を責めていないか。
下級生や体験の子を無視していないか。
仲間に声をかける子がいるか。

小学生のチームでは、子ども同士の関係は、大きな影響を及ぼします。

コーチが良くても、チームメイトとの関係が合わないと、子どもは通うのが苦しくなっていくかもしれません。

逆に、チームメイトに恵まれると、少しくらい練習が大変でも楽しく通えることがあります。

うちの子たちのチームは、優しい子が多かった印象があります。

誰かがミスしても、「OK、OK」「ドンマイ」のような前向きな言葉が飛び交っていました。

イラついたり、強い言葉で責める子はいませんでした。

もちろん、子ども同士なので、全部がきれいなわけではありません。

それでも、全体として、仲間として一緒にやっている空気がありました。

これは、長く続けるうえで大きかったと思っています。

なので、体験練習では、そのチームの子どもたちの雰囲気も見ておくといいです。

サッカーは、1人ではできません。

チームメイトと一緒に練習し、一緒に試合をして、一緒に悔しがったり喜んだりします。

だからこそ、子ども同士の空気は、チーム選びでかなり大事だと思っています。

4つ目|コーチの言葉が子どもに届いているかを見る 

サッカーの指導では、専門用語が出てくることがあります。

スペース。
ポジショニング。
カバーリング。
プレス。
ビルドアップ。
オーバーラップ。
インターセプト。

こういう言葉は、サッカーを知っている子には伝わるかもしれません。

でも、始めたばかりの子や小さい子には、よく分からないこともあります。

大人が当たり前に使っている言葉でも、子どもにはチンプンカンプンなことがあります。

体験練習では、コーチが難しい言葉を使っているかどうかだけではなく、子どもに伝わるように言い換えているかを見ておくといいと思います。

たとえば、

「そこ、ポジション考えて」

と言われても、始めたばかりの子は分からないかもしれません。

でも、

「味方の近くに行きすぎると、相手も近くなるよね」
「ボールをもらったときに、すぐ相手が来ない場所はどこかな」
「味方が抜かれたときに助けられる場所はどこかな」

というように言ってもらえると、子どもは考えやすくなります。

もちろん、いつまでも簡単な言葉だけでいいという話ではありません。

でも、小学生の4年生くらいまでは、言葉の意味を理解しながら覚えていくことが大事だと思っています。

分からない言葉を言われ続けると、子どもは分かったふりをすることがあります。

そして、分からないまま動いて、また怒られる。

これでは、サッカーが楽しくなくなるかもしれません。

なので、体験練習では、コーチの言葉が子どもに届いているか。

子どもが理解できる言い方になっているか。

ここも見ておきたいポイントになります。

5つ目|保護者の雰囲気と親の負担を見る 

少年サッカーの体験練習では、子どもやコーチだけでなく、保護者の雰囲気も確認しておくといいと思います。

小学生のサッカーは、親の関わりがどうしても多くなります。

送迎。
試合の応援。
遠征。
当番。
連絡。
週末の予定調整。

家庭によって負担の感じ方は違いますが、親がまったく関わらずに続けるのは難しいことが多いと思います。

だからこそ、保護者の雰囲気はかなり大事です。

体験練習のときに、保護者同士がどんな距離感なのか。

子どもたちを見守っている雰囲気があれば、僕は大丈夫かなと思っています。

なので、

親同士の会話の雰囲気。
子どもへの声のかけ方。
試合や練習を見ているときの表情。
チーム全体の距離感。

こういうところを見てもらうといいと思います。

5つを見たうえで、「うちの子が続けられそうか」を見る

体験練習で一番大事なのは、最終的にはここだと思います。

「うちの子が、この環境で続けられそうか」

チームの強さも、コーチの指導も、保護者の雰囲気も大事です。

でも、そのすべてを合わせて、子どもが続けられそうかどうか。

最初から完璧に合うチームを見つけるのは難しいと思います。

どのチームにも良いところがありますし、気になるところもあります。

だから、体験練習では、

「このチームで続けていったらどんな未来になりそうか」

を考えるといいと思います。

入ってから、練習に通い、試合に出て、仲間と関わり、失敗しながら少しずつ成長していきます。

だからこそ、

子どもの表情。
コーチの声かけ。
チームメイトの空気。
保護者の雰囲気。
親子で続けられそうか。

このあたりを見ておくと、後から「思っていたのと違った」となりにくいと思います。

まとめ|体験練習は、子どもを試す場ではなく環境を見る場

少年サッカーの体験練習に行くと、親はつい、

「うちの子はついていけるかな」
「ちゃんとできるかな」
「迷惑をかけていないかな」

という部分を気にしがちになります。

でも、体験練習は、子どもを試す場ではありません。

練習メニューには、最初は戸惑っても、 慣れてくると少しずつついていける子がほとんどです。

だからそれよりも、

コーチはミスした子にどう声をかけるのか。
子ども同士の空気はどうか。
専門用語ばかりで子どもが置いていかれていないか。
保護者の雰囲気は自分たちに合いそうか。
親子で無理なく続けられそうか。

こうしたところを見てもらえたらと思っています。

うちの息子たちは、保育園の年中から地域のチームに入りました。

最初からたくさんのチームを見比べたわけではありません。

でも、今振り返ると、子どもが輪に入りやすく、仲間と一緒に続けられる空気があったことは、とても大きかったと思っています。

そのチームで、子どもが前向きにサッカーを続けられるか。

親も無理なく支えられるか。

体験練習では、そういう部分を大切に見てほしいと思っています。

うちの経験が、これから体験練習に行く親御さんの参考になれば嬉しいです。