少年サッカーに「勝利」以上の価値を見出すために。結果だけでは測れない「成長の証」とは 

少年サッカーのチーム選び・スクール選び

小学生のサッカーチーム選びで、親が気にすることのひとつに、

「このチームは勝てるチームなのか?」

というものがあります。

もちろん、勝てるチームは魅力的です。

大会で結果を出している。
上のカテゴリーにいる。
強い相手にも勝っている。
チーム名を聞いたことがある。

そういうチームを見ると、

「やっぱり強いチームの方が子どもは成長するのかな」

と思うこともあると思います。

親としては、子どもに良い環境でサッカーをさせたいですし、どうせやるなら勝つ喜びも味わってほしいですよね。

僕も、勝つことは大事だと思っています。

試合に出る以上、勝ちたい。
負けたら悔しい。
どうすれば勝てるのかを考える。

これはサッカーをするうえで、とても大切なことだと思います。

ただ、

少年サッカーでは、勝つことだけを最優先にするチームが本当に子どもに合っているのか、少し立ち止まって考えてもいいと思っています。

うちの息子たちがいたチームは、いわゆる強豪チームではありませんでした。

勝つことだけを最優先にして、メンバーを固定して、結果だけを追いかけるチームでもありませんでした。

でも、僕はその環境でよかったと感じています。

この記事では、勝利を最優先しないチームでも子どもは成長するのかを、うちの経験をもとに書いていきます。

勝利最優先じゃないチームは「ゆるいチーム」ではない

まず、最初に分けて考えたいことがあります。

それは、

「勝利最優先ではない」
ということと、
「勝つ気がない」
ということは、まったく違うということです。

勝利最優先ではないチームというと、なんとなく、

「ゆるいのかな」
「あまり本気じゃないのかな」
「子どもが伸びにくいのかな」

と思う人もいるかもしれません。

でも、うちの子たちがいたチームは、そういう感じではありませんでした。

子どもたちは真剣に勝ちに行っていました。

試合に負ければ悔しがります。
点を取れば喜びます。
ピンチになれば必死に守ります。
勝てそうな試合で勝てなければ、かなり悔しそうにしていました。

親も同じです。

見ている側としては、やっぱり勝ってほしいです。

チャンスを外せば「あー」と思いますし、惜しい試合を落とせば悔しいです。

だから、勝利最優先ではないからといって、勝ちにこだわっていないわけではありません。

大事なのは、勝つことを目指しながらも、子どもたちの経験や成長をどれだけ大切にしているかだと思います。

少年サッカーは、まだ育成年代です。

今この試合に勝つことも大事です。

でも、その試合を通して子どもが何を経験するのかも大事です。

僕は、そこを大切にしているチームは、勝利最優先ではなくても十分に価値があると思っています。

うちのチームは、勝つことだけを優先するチームではなかった

うちの子たちがいたチームは、勝つことだけを最優先にするチームではありませんでした。

もちろん、試合になれば勝ちに行きます。

でも、勝つためだけにメンバーを極端に固定したり、一部の子だけに経験が偏ったりするようなチームではなかったと感じています。

低学年のころから、子どもたちは試合を経験できました。

うまい子だけがずっと出る。
勝つための子だけが中心になる。
失敗しそうな子はなるべく使わない。

そういう雰囲気とは少し違いました。

子どもたちが試合に出て、うまくいかないことも経験する。

ミスをする。
失点する。
うまく動けない。
相手に抜かれる。
チャンスを逃す。

そういうことも含めて、経験として積んでいくチームだったと思います。

親として見ていると、もどかしい場面もあります。

「今のは勝ちに行くなら、こうした方がいいんじゃないか」

と思うこともあります。

でも、小学生年代では、子どもが実際に試合の中で感じることも大切だと思っています。

外から言われるだけではなく、自分でやってみて、うまくいかなかったことを覚える。

勝てなかった悔しさを感じる。

次はどうしたらいいかを考える。

そういう経験は、勝つことだけを最優先にしていたら、得にくくなることもあると思います。

子どもたちは、勝利最優先でなくても本気で勝ちに行っていた

勝利最優先ではないチームでも、子どもたちは本気でした。

これは、親として見ていて強く感じたことです。

大人がどういう方針でチームを運営しているかとは別に、子どもたちは試合に出れば勝ちたいんです。

相手に負けたくない。
点を取りたい。
ゴールを守りたい。
チームメイトと一緒に喜びたい。

そういう気持ちは、チームが強豪かどうかとは関係ありません。

うちの子たちも、試合になれば真剣でした。

勝ったら嬉しそうにしていましたし、負けたら悔しそうにしていました。

うまくいかなかった試合の後は、家に帰ってからも表情に出ていることがありました。

親としては、そういう姿を見ると、

「やっぱり勝たせてあげたいな」

と思います。

でも同時に、勝てなかった経験も、子どもにとっては大きかったと思っています。

勝てないから考える。
思い通りにいかないから工夫する。
相手が強いから、自分たちに何が足りないかを感じる。

勝つことだけではなく、勝てなかった経験から学ぶこともあります。

少年サッカーでは、その両方が大事なのだと思います。

負けなしでも昇格できなかった悔しさ

うちの下の子のときに、

リーグ戦で負けなしだったのに、2位で昇格できなかったことがありました。

負けていないのに、昇格できない。

これは、親としてもかなり悔しかったです。

僕も悔しかったですし、本人もかなり悔しかったと思います。

勝っていないわけではない。
負けたわけでもない。
でも、順位としては届かなかった。

こういう経験は、子どもにとっても親にとっても、すぐに飲み込めるものではありません。

「もっと勝ち切れていれば」
「あの試合で点を取れていれば」
「もう少しチームとして結果を取りに行っていれば」

そんなふうに思う部分もありました。

ただ、その経験をしたからこそ、チーム方針を親が理解しておくことの大切さも感じました。

そのチームが何を大切にしているのか。
勝つことを最優先にしているのか。
全員の経験を大切にしているのか。
長い目で子どもを育てようとしているのか。
今の結果より、将来につながる経験を重視しているのか。

ここを親が分かっていないと、結果が出なかったときに苦しくなります。

子どもが悪いわけではない。
コーチが何も考えていないわけでもない。
でも、親が「勝つこと」を一番に期待していると、チーム方針とのズレが大きくなることがあります。

だから、チームを選ぶときは、強いか弱いかだけではなく、そのチームが何を大切にしているのかを見ておくことが大事だと思っています。

勝った負けただけでは見えない成長

少年サッカーでは、結果が一番分かりやすい指標です。

結果として見えやすいもの結果だけでは見えにくい成長
試合に勝った前より最後まで走れるようになった
試合に勝った前より最後まで走れるようになった
順位が上がった味方のために戻れるようになった
昇格した失点しても下を向かなくなった
県大会に行った苦手なポジションでも逃げなくなった
良い結果を残したチームメイトに声をかけられるようになった
悔しさを次の練習につなげられるようになった

良い結果が出たことで、成長したと考えるのは普通のことです。

でも、たとえ良い結果が出ていないときでも、

表の右側のような変化は、子どもにとっては大きな成長です。

でも、勝った負けただけを見てしまうと、前年のチームや他のチームとの比較になりがちで、こうした小さな変化を見落としてしまうことがあります。

うちの子たちを見ていても、負けが続いたときに成長した部分もありました。

もちろん、勝つことは嬉しいことです。

県大会に行けたことも、スペインの大会で得点できたことも、息子たちにとって大きな経験でした。

でも、その結果だけが、成長のすべてではありません。

そこに行くまでの、普段の試合や練習の中で、子どもたちは少しずつ変わっていきました。

そのような成長をちゃんと見てくれるチームなのか。

これは、少年サッカーのチーム選びで、忘れてはいけないことだと思っています。

勝利を最優先しないチームでも、子どもは成長する

僕は、勝利が最優先ではないチームでも、子どもは成長できると思っています。

ただし、それは「何となく楽しくやっていれば成長する」という意味ではありません。

試合に出る。
悔しい経験をする。
うまくいかない場面を経験する。
次はどうするかを考える。
仲間と一緒に勝ちたいと思う。

そういう積み重ねがあるから、子どもは少しずつ成長していくのだと思います。

勝つことを目指さないのではなく、勝つことだけに偏りすぎない。

このバランスが、小学生のサッカーチームでは、大事なのではないかと感じています。

うちの子たちは、勝利だけを最優先にするチームではない環境で、サッカーを続けてきました。

その中で、悔しい思いもしました。

もっと勝ちたかった試合もあります。

届かなかった結果もあります。

でも、その経験があったからこそ、サッカーを続ける中で、大事なことも学べたのだと思っています。

まとめ|勝つことだけでは測れない成長もある

少年サッカーで勝つことは嬉しいことです。

だから、

勝つために頑張ること。
負けて悔しがること。
次は勝ちたいと思うこと。

こういう気持ちは、子どもの成長につながると思います。

ただ、勝つことだけが、少年サッカーの価値ではありません。

試合に出て経験すること。
失敗して悔しがること。
仲間と一緒に考えること。
自分なりに工夫すること。
チーム方針の中で、少しずつ成長していくこと。

こうした経験も、子どもにとって大きな財産になると思っています。

うちのチームは、勝利だけを最優先にするチームではありませんでした。

それでも、子どもたちは真剣に勝ちに行っていました。

負ければ悔しがりました。

届かなかった結果もありました。

特に、下の子のリーグ戦で負けなしだったのに2位で昇格できなかった経験は、今でも印象に残っています。

親としても悔しかったです。

でも、その悔しさも含めて、子どもにとって大切な経験だったと思っています。

勝利最優先のチームが合う子もいます。

一方で、勝つことだけに偏りすぎないチームの中で、試合に出て、悔しさを味わいながら、少しずつ伸びていく子もいます。

だから、少年サッカーのチーム選びでは、そのチームが何を大切にしているのか。

そして、その方針が子どもに合っているのか。

そこを見て選ぶことが大切だと思っています。

うちの経験が、チーム選びで迷っている親御さんの参考になれば嬉しいです。